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VOL.43「歯周組織のしくみとはたらき」

  • 院長コラム

健康な歯肉は体内への細菌の侵入を防いでいる

歯の周りにあって、歯を支えている組織を歯周組織といい、歯周組織におこる病気を歯周病と総称しています。
歯周組織は、①歯肉(一般的に歯ぐきと呼ばれ、歯の根元である歯根と骨をおおっている粘膜の部分)、②歯槽骨(あごの骨のうち、歯根が入り込んでいる部分)、③歯根膜(歯根と歯槽骨をつなぐ膜の部分)、④セメント質(歯根の表層部分)からなっています。
歯と他の歯周組織を接合している歯肉は、食物などをかんだときに加わる圧力から歯周組織を守るはたらきがあるほか、生体を防御するしくみ(防御機構)があって、歯肉が健康な状態のときは、細菌やその毒素が簡単に入り込めないような機能が備わっています。

歯槽骨はかんだときの圧力を受け止めている

上下のあごの骨(顎骨)は、それぞれ上顎骨・下顎骨と呼ばれ、歯は、上顎骨・下顎骨にしっかりと支えられています。
上下の顎骨は、主体となる骨体部と、歯が植わっている(歯根が入り込んでいる)歯槽骨(歯槽突起、歯槽部ともいう)に分けられ、歯を支えるほかに、食物などをかんだときにその圧力を受け止める役割を果たしています。
この歯槽骨は、からだのほかの部分の骨と同様、古い骨の吸収(破壊)と新しい骨の形成(添加)をくり返し、常に新しいものに置き換わっています。これを骨のリモデリング(再構築)といい、歯槽骨では、からだのほかの部分の骨と比べて高率にリモデリングがおこっているのが特徴です。

歯根膜はかんだときにクッションの役目をする

歯根膜は、歯根表面のセメント質と歯槽骨をつなぐ、厚さ0.15~0.38mmの薄い膜で、膜の厚みは常に一定に保たれています。
歯根膜にはコラーゲン線維が多く含まれ、歯は、歯がおさまっている骨の穴(歯槽)の中で、コラーゲン線維によってつるされているような状態になっています。ものをかむ力が歯に加わると歯根膜中の水分や血液・リンパ液のはたらきによって、力を受け止めて歯槽骨に伝え、力を分散させています。食物の微妙な歯ざわりや砂粒、小石などの異物を感じ取れるのも歯根膜があるからです。
また、セメント質は歯根部で象牙質の外側をおおっているかたい組織です。

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